今回は、EUの規制当局のGMP査察に基づき2026年7月~2026年10月に発行されたノンコンプライアンスレポート
(Non-Compliance Report)12件を取り上げ、どんな点が指摘の対象になっているかを確認しようと思います。
EU GMPノンコンプライアンスレポートは、EUの当局による製造所の査察において、EU GMPに不適合と判断される
不備が見つかった場合に発行されるもので、3部構成になっています。
Part1に確認した当局の名前、製造業者の名前、製造所の住所等、Part2にノンコンプライアントな製造オペレーショ
ン、Part3にコンプライアンス違反の性質、EUの対策等が書かれています。
査察結果を報告するという点ではFDAのウォーニングレターと似ていますが、ウォーニングレターに比べて、指摘の
内容があまり詳しくありません。また、不備を、クリティカル(Critical)、メジャ(Major)、その他(Others)/軽微(minor)に
分類しているという特徴があります。
ここでは、Part3の中で指摘されている不備の内容をみていきたいと思います。
出典:https://eudragmdp.ema.europa.eu/inspections/gmpc/searchGMPNonCompliance.do
※一部の具体的な記述は、“XX”としてあります。
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■Report No: INS-484650-105391479-21678300■
オーストリアの規制当局が2026年4月24日に中国の製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年7月3日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
2026年4月、ジオスミン原薬の製造に関して、初めてオンサイトのGMP査察が実施された。これは、EU GMPガイド
ラインPart IIおよび承認されたCEP(Certificate of Suitability))関係の書類(CEP XX)への準拠を評価するために、
EDQMの査察プログラムの一環として実施された査察である。査察官は、1件のクリティカルな不備、8件のメジャな
不備、17件のその他の不備、および4件のCEP申請/CEP保有者の責任違反を確認した。
クリティカルな不備は、HPLCシステムを使用してQCラボで生成されたデータの妥当性とインテグリティに関するもの
だった。関連物質の試験および分析が、社内分析法およびCEP申請に必ずしも準拠して実施されていなかったため、
ジオスミン原薬の最終リリース結果が常に信頼できるとは限らなかった。具体的には、システム適合性および参照
標準(a)の注入が、複数ロット分析のシーケンスに含まれていなかった。 2023年初頭から欧州に出荷された30ロット
のうち、24ロットは、サンプル分析と同じシーケンスでシステム適合性試験および参照標準(a)注入試験を実施して
いなかった。これらの分析では、サンプル分析の前(最大14日間)または後(最大12日間)に実施された異なるシーケン
スからのシステム適合性試験および参照標準注入試験が参照されていた。したがって、このデータが得られたシーケ
ンスは、製品出荷を裏付ける有効なものとはみなせなかった。HPLC管理には、システム適合性試験の欠落、サンプル
受領ログの欠落または不完全、特定のロットのトレーサビリティの欠如など、重大な欠陥が確認された。文書はロット
分類(R&Dと生産など)をサポートしておらず、同じロットの重複分析では明確な区別がなく、サンプルの混同のリスク
が生じていた。さらに、データバックアップの手順が不完全であり、システムアクセス権限がSOPに従って管理されて
おらず、クオリファイド・パーソンに不適切な権限が付与されていた。
8件のメジャな不備は、原材料の不合格判定と再利用、回収原料、品質管理、プロセス機器、文書と記録、製造および
工程内管理、原薬および中間体の包装とラベル表示、変更管理に関連して確認された。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇販売承認の停止
販売承認の停止
〇既に出荷されたロットの回収
2023年~2025年にEUに出荷されたジオスミンのロットのリスト:計24ロット
〇供給の禁止
ジオスミン原薬
〇CEPの停止または無効化(EDQMによりとられた措置)
CEP XX/ジオスミンおよびCEP XX/微粉化ジオスミン;両CEPは2026年6月11日にEDQMにより停止された。
■Report No: PE010-5017■
スペインの規制当局が2026年6月17日にスペインの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年7月13日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
2026年6月15日~17日に実施された査察において、第XX棟の許可された施設において、EU GMPへの準拠に関し
てクリティカル及びメジャの不備が多数確認された。これらの不備は概ね、医薬品品質システムが存在しないことに
起因し、結果として、とりわけ、サプライヤの承認、原材料の管理とリリース、施設の保守と洗浄、アクセス管理、計画
された変更と逸脱の管理、従業員の資格認定と研修、適格性評価/キャリブレーションの管理と装置の管理、製造
業務、交差汚染の防止、手順の遵守、文書管理とデータ・インテグリティなど、施設のすべての許可された活動に影響
を与えている。さらに、査察では、以前の査察で指摘された不備が是正されていないことから、貴社の品質システム
レビュ活動の監視が不十分かつ非効果的であることが明らかになった。これらの不備は、製造される動物用医薬品の
品質と安全性にリスクをもたらす。過去の査察報告書によると、貴社はEU GMPガイドラインを遵守していない経緯が
あることに留意すべきである。製造許可(MIA)は2021年11月の査察を受けて2022年9月に停止されたが、2023年7月
の査察後に停止が解除された。さらに査察最終日(6月17日)に、貴社が所有する隣接する建物が査察された。この
建物はサイトマスターファイルに記載されておらず、医薬品および原薬の製造および/または保管の許可も受けて
いない。 XX棟において、査察官は最終包装された大量の動物用医薬品(内服液剤および経口溶液用粉末剤)、中間
体(バルク溶液)、原薬、出発原料、サンプル、サプリメントなどの非医薬品、ならびに動物用医薬品および原薬に関連
する製造装置および製造文書(納品書、請求書、製造記録を含む)を発見した。これらの原材料、文書、装置はすべて
品質システムの管理下になく、識別が不十分であり、適切なトレーサビリティ、インテグリティ、または保存が確保され
ない方法で管理されていた。XX棟では、GMPに準拠した適用可能な品質要件、管理、および必要な保証を一切満た
さずに、動物用医薬品の無許可製造活動が行われていたことが明らかになった。また、原薬の流通活動が、該当する
原薬登録簿に登録されずに行われていたことも判明した。XX棟で行われていた無許可の製造活動は、調査した文書
からも明らかなように、数年にわたり継続していたが、これまでの査察では発見されていなかった。さらに、医薬品の
ラベル表示や入手可能な顧客請求書から、製品の大部分が輸出用であることが明らかだが、貴社は輸出に必要な
許可を取得していない。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇製造承認No.##の完全な停止
〇既に出荷されたロットの回収
貴社で製造された全ての医薬品の回収を提案する。
〇供給の禁止
査察で確認された不備を考慮すると、貴社で製造されたすべての製品がGMP違反の影響を受けると結論付けられ
る。査察中に、内服液剤、経口溶液用粉末剤、注射用溶液剤、乳内懸液の製剤形態で、以下の原薬を含む動物用医薬
品が発見された:ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、エンロフロキサシン、カナマイシン、セファレキシン、酒石酸
タイロシン、ドキシサイクリン、硫酸ネオマイシン、ゲンタマイシン、エリスロマイシン、アモキシシリン、イベルメクチン、
アムプロリウム、アルベンダゾール、スルファクロロピリダジン、アセチルサリチル酸、フロルフェニコール、三水和物
アンピシリン、ピペラジン、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、リンコマイシン、トリメトプリム、メタミゾー
ル、ジクラズリル、スルファジアジン、スペクチノマイシン、チアムリン、硫酸コリスチン、硫酸チルミコシン。(網羅的な
リストではない)。 2023年以降、XX棟ではノルフロキサシンのパイロット生産ロットXXと3つのバリデーションロット
XX、XX、XXが合法的に製造された。パイロット生産ロットは2025年11月3日にバングラデシュ向けに出荷され、3つの
バリデーションロットも2026年3月1日に同じくバングラデシュ向けに出荷された。無許可施設で製造された動物用
医薬品は、ギリシャ、レバノン、バングラデシュ、シリア、オマーン、イエメン、イラク、リビアへの流通および輸出を目的と
していた。確認された文書によると、これらの国々への医薬品の輸出が行われていた。他の輸出先の国も除外できな
い。査察中に確認された文書によると、貴社は原薬(カナマイシン、セファレキシン、タイロシン、アモキシシリン、ピペラ
ジン)をギリシャ、レバノン、オマーン、イエメンに流通・輸出していたことが判明した。他の輸出先の国も除外できない。
●追加コメント
予防措置として、当該施設での医薬品および原薬の製造・販売活動は直ちに停止された。この措置は、査察中に確認
された不備および所見の重大性から、動物および公衆衛生にリスクが生じる可能性があるため講じられたもので
ある。この措置は、査察で確認されたすべての不備が是正され、新たな査察によって検証されるまで継続される。さら
に、この措置には、施設内に保管されている医薬品および原薬の全てロットの隔離と市場への出荷禁止も含まれる。
現在のGMP証明XXはEudraGMDPから取り消された。 2026年7月21日~22日に新たな査察が実施され、6月に
採用された予防措置のフォローアップと、少なくとも2023年から実施されていたことが確認されたXX棟で行われた
無許可の製造活動に関する追加情報(請求書や税関書類などの文書証拠)の収集が行われた。動物用医薬品の輸出
は、税関での義務的な検査管理を回避するためにサプリメントとして行われたため、申告されていなかったことが明ら
かになった。動物用医薬品は、内服液や経口溶液用粉末に加え、滅菌製品(注射剤および乳内懸液)も発見された。
書類の中には、貴社のクオリファイド・パーソンによって偽造された登録獣医師発行の証明書が含まれている。
■Report No: F068/S1/ME/001/2024/NCR■
ポルトガルの規制当局が2025年10月29日にポルトガルの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMP
の要件に準拠していないとみなされ、2026年7月13日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察中に、クリティカルな不備が3件、メジャな不備が5件、その他に分類される不備が2件確認された。
〇クリティカルな不備として以下が確認された:
• 生産エリアが機能しておらず、品質管理/生産へのアクセス制御が欠如している。
具体的には:
- 生産エリアは改修中で、内部に装置がなく、管轄当局への連絡もなかったため、機能していなかった。
- 品質管理/生産へのアクセス制御が欠如しており、製造部門に属さない人が、製造および品質管理エリアのトイレ
につながるアクセスホールから侵入する可能性がある。
• 製造された製品の品質を証明することを目的としたデータ/記録の多くは、一貫性がなく、混乱を招き、不完全である
ことが判明し、そのため製品と原材料の正しいトレーサビリティが損なわれた。
具体的には:
– 2025年1月10日付けの CoA No. XX、XXは、品質管理責任者によって署名されておらず、一貫性のない日付
(分析2024年4月1 日、製造2024年8月27日)が含まれており、ロット製造日(2025年3月25日~2025年3月27日)
とも一致していなかった。
- ログブックの記録は、常に完全、正確、かつ活動が行われた時点で作成されているとは限らず、いくつかの不備が
確認された。
• XXのロットXXに関する文書XXには、ページ番号が振られていないページがあり、ページ番号が振られているペー
ジでも手書きの番号が振られていた。
〇メジャな不備として、以下が確認された:
•品質マネジメントシステムの手順、記録、その他の文書は、常に完全であったり、活動を完全に記述していたり、正確
であったりするわけではなかった。
- 製造された原薬および医薬品のリストは、製造日および承認日に関して最新のものではなく、誤った日付が確認
された(XXのロットNo. XXの製造日)。
- EMMルームXX(XX、XX、XX、XX、XX、XX、XX)は、環境モニタリングのためにアイソレータでサンプリングを行う
べき全ての場所を網羅していなかった。
- 製造指図書および製造記録に不備が認められた。具体的には、製造指図書が不完全(XX、XX、ロットXX)で、仕様
および結果が記録されていない(製造記録XX)、XX(XX)のロットに関する文書XXに多数の消去がある。
・ログブックへの記入が常に完全かつ正確に、かつ/または活動が行われた時点で行われていたわけではなく、XX
力価ログブックにおいて、陰性対照の適合結果の意味が確認されていないこと(ログブックNo. XX)、および2025年
7月8日の結果がまだ検証されていないこと(ログブック番号No. XX)が確認された。
• 原薬のCoAやロットの分析結果がないまま、最終製品の製造に原薬のロットを使用している(例:XXのロットXX)。
• 倉庫業務において情報不足が確認された:
- 2025年10月23日のXXのロットXXの受領記録において、原材料が冷蔵庫に保管されていたか室温に保管されて
いたかが確認されていない(QCのみ記載)。
- XX(冷蔵倉庫)にある各原薬または医薬品の数量を検証できる、容易に入手可能な在庫リストが存在しなかった。
- 文書SOP-XX、XX、XXのロットXXの原材料受領チェックリストにおいて、ステータスが隔離であるべきところNA
と記載されており、製造業者の名前と住所の確認が含まれていない(サプライヤの名前と住所のみ記載)。
• 滅菌サイクルXX(ロットXXの滅菌に関するもの)については、滅菌対象原材料の準備に関する情報を含むエビデン
スが提示されなかった。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇製造承認No.##の停止
〇現在有効なGMP証明XXの取り消し
既に有効期限が切れたGMP証明XXの失効。
〇既に出荷されたロットの回収
各規制当局は、影響を受けるロットの回収の必要性を評価・決定しなければならない。
〇供給の禁止
製造業者は、ヒト用治験薬の製造および供給を禁じられている。
〇その他
ヒト治験薬に関する製造承認番号XXの停止(Annex2) – 製造承認のAnnex2はもはや有効ではない。
●追加コメント
このSNC(Statement of Non-Compliance with GMP)の発行により影響を受けるのは、ヒト用治験薬のみである。
GMP証明XX(取り消されるもので、既に期限切れ)の発行のきっかけとなった査察は、2022年1月20日に実施された。
製造業者の情報によると、このサイト(ポルトガル)で製造されているヒト用治験薬の代替製造業者は存在しない。要請
に応じて、製造業者は、XX社が参加している、または過去に治験薬の製造工程に関与していたスポンサ及び臨床試験
に関する情報を共有した(詳細は下記参照)。影響を受ける可能性があるロットについては、以下のロットを参照せよ:
<ID ; 治験薬 ; ロット番号 ; 有効期限 ; ロット認証日(製造業者による); 臨床試験 ; 国 ; スポンサの情報が記載され
ていましたが、省略します>
■Report No: IT/NCR/01/H/2026■
イタリアの規制当局が2026年6月24日にイタリアの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年7月23日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
2026年6月22日から24日にかけてイタリア医薬品庁(AIFA)が実施した査察により、医薬品品質システムおよび非経
口栄養製品の無菌調製に適用されるEU GMP要件の実施に影響を与える深刻かつ体系的な欠陥が確認された。
12件のメジャな不備が特定された。
• 医薬品品質システムの不備。
• 不十分な文書化およびデータ・インテグリティの管理。
• コンピュータ化システムのバリデーションおよび電子データ管理の不備。
• 不十分な汚染管理戦略。
• 無菌プロセスシミュレーション(APS/培地充填)の不備。
• 環境および微生物学的モニタリングの不備。
• 不十分な適格性評価およびバリデーションの活動。
• 職員のトレーニング、サプライヤの適格性評価および品質管理の監督の不備。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇現在有効なGMP証明XXの取り消し
規制措置Statement of Non-Compliance with GMPが発行された。製造承認XXの停止。GMP要件への不適合状態
が確認されたが、査察チームは、当該施設で製造されている医薬品の性質も考慮した。これらの医薬品は非経口栄養
を受けている患者を対象としており、したがって、必須で、場合によっては生命維持に不可欠な治療法を構成するもの
である。査察結果に基づくと、既に製造および販売されたロットに関連して、患者の健康に対する即時かつ具体的な
リスクを示すエビデンスは見つからなかった。したがって、既に供給された医薬品の継続使用が有利であると判断
されたリスク・ベネフィット評価に基づき、査察チームは、現在入手可能な情報に基づいて、既に製造・販売された
ロットの回収を推奨する必要はないと判断している。
〇その他
当該施設は、EC指令2001/83/EC 5条(イタリア法令第219/2006号によりイタリア国内法に移行)に基づき、医師の
処方箋のみに基づいて無菌非経口栄養剤を製造している。非経口栄養剤は、医師の処方箋に基づき(EC指令
2001/83/EC 5条)、イタリア国内市場にのみ供給される。その他の国については、特段の措置は必要ない。
●追加コメント
このノンコンプライアンスレポートは、製造業者であるXXに関するものである。
■Report No: FT094/MH/001/2024/NCR■
ポルトガルの規制当局が2026年7月9日にインドの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年8月6日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察中、施設全体、特に医薬品の無菌製造に直接関連するエリアで、複数のクリティカルおよびメジャな不備が確認
された。これらの不備の性質と程度は、汚染管理、無菌操作、装置の完全性、データ・ガバナンス、および品質管理の
実践における体系的な弱点を示しており、これらが総合的に、A棟で製造される製品の無菌性、安全性、および全体的
な品質に重大なリスクをもたらす。クリティカルな不備が施設設計および圧力カスケードの維持管理において観察
され、分類区域と非分類区域間の差圧不足、逆方向の圧力勾配、および無菌原薬がグレードBに露出する原因となっ
たレイアウト上の制約などが含まれていた。これらの問題は、無菌処理に必要な基本的な環境管理を損なうもので
ある。また、職員の行動および無菌操作に関して深刻な懸念が特定され、作業者がガウン着用要件、無菌操作の規律、
RABSの取り扱い手順、および環境保護対策を遵守していなかった。このような行動は無菌性保証を直接損ない、トレ
ーニングと監督が不十分であることを示している。査察ではさらに、錆びたパスボックス、汚れた天秤と脚立、グレード
B内の不良品や工程内管理サンプルに開いた容器を使用しているなど、状態の悪い装置が明らかになった。これらの
不備は、重要な製造エリアにおける許容できない汚染リスクを示している。運用文書、微生物の記録、ペトリ皿、拡張
したゾーンなどの管理されていないエリアに保管されているその他の原材料の存在など、組織や原材料とGMP文書
の管理に重大な欠点が見つかった。無菌充填に使用されるパイプラインに接続された劣化した正体不明のガスボン
ベの発見は、管理されていない物質が製品に接触する可能性があることに対する懸念をさらに高めた。記録の欠落、
矛盾した入力、不明瞭な用語、報告されているが実施されていない分析活動など、クリティカルなデータ・インテグリテ
ィの欠陥が確認された。これらの問題はGMP文書の信頼性を損ない、ロットのリリース判断の正確性に関する懸念を
引き起こす。品質管理ラボでは、製造業者による原薬の必須試験が実施されておらず、保管サンプルが不適切に保管
され、最終製品サンプルに適切な識別情報が欠如しており、滅菌試験が不適切な装置を使用して実施されていた。
これらの不備は、分析結果の妥当性と製品品質の保証に重大な影響を与える。汚染管理戦略(CCS)にもメジャな
欠陥が確認された。CCSは実施が遅れ、グレードBにおける原薬の曝露、環境モニタリングの脆弱性、職員の制限、
HEPAフィルタ交換の根拠、消毒剤の承認など、いくつかの汚染リスクに対処できていなかった。最後に、ロット文書に
は必要なサンプリングの証拠がなく、ラインクリアランスの検証も不完全であったため、ロットのトレーサビリティと
無菌操作の準備が損なわれていた。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇その他
当該製造業者は医薬品を市場に出していないため、ポルトガル市場への影響はない。また、ポルトガルでは、同じ有効
成分と濃度の医薬品を製造する代替製造業者が認可されている。当該製造業者に対しては、重大な不備がすべて
適切に是正され、フォローアップ検査によってその実施が確認されるまで、ノンコンプライアンスレポートを発行する
ことが決定された。
■Report No: V2059716 2026-3152394■
オランダの規制当局が2026年2月26日にオランダの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年8月11日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
2026年1月29日と2月26日に定期GMP査察が実施された。クリティカルな不備2件、メジャな不備4件、その他の不備
3件が確認された。
クリティカルな不備2件は以下のとおりである:
1. 継続中の安定性試験の結果から、認証された動物用医薬品の品質を保証することはできない。継続中の安定性
試験で規格外の結果が多数報告されており、そのうち少なくとも4件はXX社の社内規格を超えている。これらのロット
を回収して当局に報告しない根拠が不十分だった。継続中の安定性ロットの規格外の結果を受け入れる根拠は、抗生
物質の作用スペクトル、安全性、治療域、異なる有効成分の相乗効果、および抗菌薬耐性の発生を考慮していない。
これは動物の安全と公衆衛生にリスクをもたらす。また、XX社は、継続中の安定性試験における有効成分量の規格を
ラベル表示量の90%~110%としている。これらの制限の根拠には、抗生物質の作用スペクトル、安全性、治療域、
相乗効果、およびこれらの制限に対する抗菌薬耐性の発生が考慮されていない。これらの制限は、製品の組成の違い
を考慮する根拠なしに、すべての製品に対して設定されている。継続的な安定性に関するOOSのリスク評価では、
市場に出回っているロットには適用されないと述べられているが、安定性試験ロットは市場に出回っているロットを
代表するものである。これは、市場における動物の安全性と公衆衛生にリスクをもたらす。
2. XX社はGMP Annex16に準拠しておらず、市場で認証された製品の品質を十分に保証できない。クオリファイド・
パーソンは登録書類にアクセスできなかったため、登録書類のどの規格に基づいてロットが認証されたかを明確に
できなかった。これは重大なコンプライアンスリスクをもたらす。複数の製品について、ロット文書が登録書類のリリー
ス規格に準拠しておらず、また、委託製造組織の変更に関する変更届が所轄官庁に提出されていないにもかかわら
ず、新しい委託製造組織によって製造されたバッチが市場に出荷されていた。委託製造業者のGMP認証が取り消さ
れた後も、クオリファイド・パーソンは製造されたロットの出荷を継続していた。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇現在有効なGMP証明XXの取り消し
所轄当局は、2026年2月の査察においてオランダの査察局がGMP不適合と判断したため、新たなGMP認証を発行
しない。この決定は、2026年7月29日付の公式決定書により当該企業に通知されている。この決定に基づき、オランダ
規制当局はEudraGMDP上でノンコンプライアンスステートメントを発行し、これにより現在のGMP認証は
EudraGMDPから削除される。
〇既に出荷されたロットの回収
当該製品は、オランダおよびルーマニアでのみ国内登録されている。当該医薬品が潜在的に重大なものである場合、
販売承認取得者は所轄当局に報告しなければならない。所轄当局は、特定の医薬品が市場にとって重大なもので
あるかどうかを判断し、リスク評価に基づいて、供給不足が発生した場合に市場に出荷することができる。この情報
は、オランダ市場向けにはまだ提供されていない。当該医薬品が重大なものであると評価された場合、リコールは
開始されない。
●追加コメント
オランダ規制当局は、重要製品の出荷を可能にするため、製造業者の認可に関する措置を講じる予定はない。検査
結果および詳細については、監督リスクアセスメント(SRA)を見よ。
■Report No: BE/NC/2026/01■
ベルギーの規制当局が2026年6月12日に中国の製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件に
準拠していないとみなされ、2026年8月21日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
EDQMの査察プログラムの一環として製造現場を査察中、EU GMPに違反する21件の不備が確認された。
そのうち1件の不備は、共有施設における汚染および交差汚染のリスクの管理が不十分であったため、クリティカル
な不備と分類された。ワークショップ2および調剤エリアのリスク評価と汚染管理戦略は、特に曝露製品の操作、ガウ
ン着用、エリアおよび装置の清浄度、原材料の搬入、調剤活動、および潜在的に高活性な製品に対する共有装置の
使用に関して、十分に堅牢で、具体的で、正当で、効果的な実施がなされていなかった。さらに、共有施設で製造された
原薬間の禁忌がないことが一貫して評価されていなかった。これらは患者の安全に対する潜在的なリスクとなる。
5件の不備はメジャな不備と分類され、以下の分野に関連していた:洗浄バリデーションおよび洗浄手順、予防保守
および装置の状態、データ・インテグリティ、変更管理、およびロットのリリースとCEPへの準拠。
さらに、その他15件の不備が発見された(記録、品質システム、職員のトレーニング、キャリブレーション、ラベル管理、
装置の適格性評価など)。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇販売承認の変更申請
当該企業が第2工場で製造した原薬を含む医薬品については、この原薬および中間体の製造業者を除外または代替
するための販売承認の評価を検討すべきである。また、ノンコンプライアンスステートメントが有効である間は、この
原薬供給元に依存する製品に対する新規の販売承認は付与すべきではない。
〇既に出荷されたロットの回収
代替サプライヤが存在し、供給不足のリスクがない場合は、医薬品の回収は、販売承認取得者(MAH)と共同で実施
される評価に基づき、関係する各国規制当局によって検討されるべきである。
〇供給の禁止
不適合の性質上、代替サプライヤが存在せず、供給不足のリスクがある場合を除き、供給禁止が推奨される。
〇CEP(適合証明書)の一時停止または無効化(EDQMによる措置)
EDQMは、当該器量に付与されたすべてのCEP(CEP XXアトラクリウムベシル酸塩、CEP XX シサトラクリウムベシ
ル酸塩、CEP XX エンテカビル一水和物(中間体))を停止することを決定した。
■Report No: MT/003NCR/2026■
マルタの規制当局が2026年7月14日にインドの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件に
準拠していないとみなされ、2026年8月24日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察の結果、洗浄バリデーションの不備というクリティカルな不備に加え、8件のメジャな指摘事項が見つかった。これ
らは、製造エリア内の識別ラベルの管理の不備、目視検査活動の管理の不備、滅菌済み製品がオートクレーブ処理
待ちの未滅菌バッグのあるエリアを通過していること、容器の密閉性試験の不備と、この長年にわたる問題の是正
処置の遅れ、プロセスバリデーションの不備、苦情管理の不備、無菌プロセスシミュレーションの管理の不備、重要な
原材料の製造業者およびサプライヤの適格性評価の不備、眼科用製品の一次包装材料が汚染されていないという
保証の欠如に関するものだった。クリティカルな指摘事項とメジャな指摘事項に加えて、さらに24件の不備が見つか
った。これらの指摘事項はすべて、滅菌製品の製造方法が滅菌プロセスに関連する固有のリスクを適切に管理して
おらず、適用されるEU GMP要件に準拠していないという懸念を引き起こしている。この結果を受け、マルタ医薬品庁
の査察レビュグループ(IRG)は会合を開き、当該施設に対し、EU GMPの原則およびガイドラインへのノンコンプライ
アンスステートメントを発行することを決定した。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇供給の禁止
この不適合が解消されるか、またはEU GMP証明によって変更されるまで、当該施設で製造された製品のロットは
EEA市場に出荷してはならない。
〇その他
加盟国は、発行される予定の推奨されているノンコンプライアンスステートメントが有効であるか、または GMP証明
に置き換えられるまで、このサイトを最終製品の製造業者としてリストアップした新規の販売承認を開始または承認
しないことを検討すべきである。以下の申請が進行中であることがわかっている: 2025 年 9 月に申請されたXX、
XX、XX、XX、XX、XX、XX、XX、XX
●追加コメント
当該施設は現在有効なEU-GMP証明を取得していないため、当該施設で製造された医薬品がEEA市場に流通する
ことはあってはならない。したがって、この理由から電話会議は提案されていない。
■Report No: FIMEA/2026/003795■
フィンランドの規制当局が2026年6月12日に中国の製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年9月21日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察チームは、EU GMPに違反する18件の不備(グループ分けした)を確認し、そのうち11件がメジャな不備に分類
された。
メジャな不備は以下の事項に関連している。
– 品質保証監督および品質マネジメントシステムの不備
– 中間体製造施設の設計の不備、保守・洗浄の不備、汚染管理の欠如
– 溶媒回収、トレーサビリティの欠如、交差汚染のリスク
– ヒトまたは動物用医薬品の製造に非GMP原薬を供給するリスク
– 変更管理
– 文書および記録のデータ・インテグリティ
– 製造プロセス全体における原材料のトレーサビリティおよび管理
– 洗浄およびプロセスバリデーション
– 原材料管理
– 分析方法の管理の不備
– GMPの基本原則の理解不足および不適切な適用
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇CEP(適合証明書)の一時停止または無効化(EDQMによる措置)
CEP XX デキサメタゾンリン酸ナトリウム、CEP XX ベタメタゾン、CEP XX デキサメタゾン結晶形B、CEP XX デキ
サメタゾン結晶形Aは、2026年7月29日にEDQMによって販売が停止された。
●追加コメント
この査察は、EDQM査察プログラムの一環として実施された。
■Report No: NCF-II/NC2026/01/CAT■
スペインの規制当局が2026年8月27日にスペインの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年9月28日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察中、合計9件の不備が確認され、そのうち1件はクリティカルな不備、8件はメジャな不備と分類された。確認され
た不備は、当該施設で実施されている医薬品品質システムに重大な弱点があることを示しており、製造、保管、文書
化、交差汚染管理、トレーサビリティ、および品質保証監督活動の信頼性に関して深刻な懸念が生じている。
クリティカルな不備は、EU GMPの枠組み外で操業する中国の製造業者から供給された次サリチル酸ビスマスの
再包装、再ラベル貼付、および流通に関するものだった。査察の結果、当該企業は、新しいロット番号を割り当て、サプ
ライヤの文書からコピーした分析結果を含む分析証明書を発行し、元のラベルを削除または交換し、元の製造業者の
身元とサプライチェーンのトレーサビリティを適切に保持することなく、医薬品の顧客に製品を流通させていたことが
判明した。これらの行為により、当該製品は当該企業の製造活動に関連しているように見え、サプライチェーンの完全
性とトレーサビリティに関するGMPパートIIの要件を満たしていなかった。
メジャな不備は、逸脱、調査、是正処置・予防処置(CAPA)およびリスクマネジメントシステムの有効性、データ・インテ
グリティの管理、職員の資格認定およびトレーニング、原材料の管理およびトレーサビリティ、汚染および交差汚染の
管理方法、施設および装置の保守および洗浄、文書化慣行、品質システムのガバナンスにおいて確認された。これら
の不備の組み合わせは、品質マネジメントシステムが、GMPパートIIの要件に準拠した原薬の製造、保管および流通
を一貫して保証する能力がないことを示している。特に、HVACシステムおよび差圧制御の設計、保守、適格性評価
および運用、環境モニタリングの逸脱の繰り返し、洗浄業務の不備、クラスの分類されたエリアと技術エリアのアクセ
ス管理の欠如、汚染事象の不十分な調査、および複数の重大な品質インシデント後の交差汚染リスクの効果的な
再評価の欠如に関して懸念が確認された。これらの不備は、当該施設で製造される原薬の汚染および交差汚染を
防止することを目的とした管理の有効性を損なった可能性がある。さらに、ガバナンスおよび管理監督の不備もみつ
かった。査察結果によると、品質関連の意思決定は必ずしも適切な品質リスクマネジメントの原則に基づいて行われ
ておらず、重大な品質上の懸念が特定された際に、品質部門が製造活動を制限、停止、または適切に管理するための
十分な権限を行使していなかったことが明らかになった。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇既に出荷されたロットの回収
市場に出回っている特定のロットには、特段の品質上の欠陥は検出されなかったため、出荷・販売済みの特定のロッ
トに対する措置/回収は不要と判断する。
〇供給の禁止
当該企業のXX製造施設で製造、再包装、または再ラベル貼付された医薬品原薬または中間体の流通および販売を
停止する。各国の規制当局が必要と判断した場合、明示的な要請に基づき、これらの製品の在庫を自国市場向けに
使用することができる。
〇CEP(適合証明書)の一時停止または無効化(EDQMによる措置)
当該企業のXXで製造された有効成分に対するCEPの停止を検討する必要がある。当該企業が保有するCEPは以下
のとおりある。
– 次硝酸ビスマス(CEP XX)
〇その他
製造許可に関する措置:当該企業のXX製造施設で実施されている原薬および/または中間体の製造活動すべてを
一時的に停止する。これらの措置は、査察で指摘されたすべての不備が是正され、新たな査察によって確認される
まで継続される。
勧告/提案措置:当該企業のXX製造施設で製造された原薬を使用する最終医薬品の製造業者は、当該原薬ロットに
製品の品質、安全性、または承認された規格への適合性に影響を与える可能性のあるレベルの他のビスマス塩の
痕跡が含まれていないことを、適切にバリデートされた分析方法および代表的なサンプリング計画を用いて科学的に
正当化された試験によって証明しない限り、当該原薬を使用、製造のために出荷、またはさらに加工すべきでない。
規格外の結果が検出された場合、販売承認取得者(MAH)は、規制当局に通知する必要がある。当該製造業者は、ノン
コンプライアンスステートメントが有効である限り、これらの原薬の成分に関する新規または継続中の販売承認申請
または変更申請において承認を受けることはできない。販売承認取得者には、採用された規制措置によって生じる
可能性のある供給への影響を軽減するため、現在当該企業から供給されている原薬について、代替となる適格な
供給源の導入を検討することが推奨される。
●追加コメント
現在有効なEU-GMPパートIIの証明Tは、EudraGMDPから取り消された。このノンコンプライアンスステートメント
は、カタルーニャ州政府のクララ・パレハ・ロッセル氏によって署名され、スペイン医薬品・医療製品庁(AEMPS)を通じ
てEudraに送付された。
■Report No: NL/H 26/2008484B■ ※NL/H 26/2008484A,C,Dはほぼ同じ内容なので省略
オランダの規制当局が2026年4月23日にオランダの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件
に準拠していないとみなされ、2026年10月8日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
GMP査察が2026年2月10日~12日および2026年4月22日~23日に実施された。この製造業者は病院薬局であり、
販売承認を受けたヒト用医薬品、先進治療医薬品(ATMP、治験薬)、およびヒト用治験薬など、複数の種類の製品を
製造している。査察対象は、登録製品およびATMPの無菌製造と、登録製品の非無菌製造に関するものである。さら
に、査察対象の治験薬の活動には、錠剤/カプセルの製造、ラベルの貼り替え、および包装替えが含まれる。臨床試験
はすべてオランダ国内で実施されているが、1つの試験(XX)はヨーロッパで実施されている。査察の結果、1件のクリ
ティカルな不備、7件のメジャな不備、および14件のその他の不備に基づき、GMP不適合と判定された。要約すると、
主な査察結果は以下の通りである。
クリティカルな不備:
1) 規格外(OOS)プロセスの実行が不十分である。実際には、登録された最終製品の複数のロットが、水分含有量また
は含量の規定限度を満たしていないにもかかわらず出荷された。工程内管理として実施された無菌性試験に不合格
であったにもかかわらず、先進治療医薬品(ATMP)が出荷された。さらに、OOSの手順は明確ではなく、十分な正当性
の徹底的な調査なしにロットの証明と出荷につながる可能性がある。
メジャな不備:
1) 登録された製品とATMP製造プロセスの両方について、無菌操作の管理が不十分である。たとえば、Annex1の
ギャップアセスメントと汚染管理戦略が不完全である。ATMP製造に関しては、複数の性状が管理されていない。
2) 追加培地充填を含め、登録された製品とATMPプロセスの両方について、無菌プロセスシミュレーションが不十分
である。
3) 微生物試験結果の設計、調査、傾向分析が不十分である。例えば、ATMP製品を扱うグレードA内の作業者の手に
複数の微生物超過が見られる。
4) クリーンルームでの作業者の行動と、グレードBエリアでのガウン着用手順が不適切である。
5) 医薬品品質システム(PQS)が不十分である。これは、評価された逸脱、是正処置・予防処置(CAPA)、変更、苦情、
自己点検、製品品質レビュー(PQR)の管理において確認された不備によって示されている。
6) コンピュータ化システムバリデーション(CSV)とデータ・インテグリティへのアプローチが不適切である。
7) 複数の文書の改訂が滞っていることからもわかるように、適切な文書化慣行(GDocP)が十分に遵守されていない。
結論:登録製品、ATMP、およびほとんどの治験薬へのGMP不遵守の影響は、1つの臨床試験(XX)を除き、国内に
限ったものである。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇臨床試験の中止
EUでは、XX試験(XX)のみが影響を受け、XXのラベル変更および再包装が対象となる。その他の製品はすべてオラ
ンダ市場でのみ販売されているす。
影響:登録製品のXXに関する査察結果の影響は、ラベル変更および再包装にあるが、影響は限定的である。これは
既に販売されている医薬品である。無菌製造および無菌生産に関するクリティカルな欠陥1件とメジャな欠陥4件は、
この治験薬には影響しない。しかしながら、品質マネジメントシステム、コンピュータ化システムバリデーション、および
適正な文書化慣行に関するメジャな欠陥は、この治験薬に影響を与える可能性がある。
勧告:臨床試験開始日である2024年5月2日以降、予定されている合計72名の患者のうち、現在までに4名の患者が
治療を受けている。これらの4名の患者はオランダで治療を受けた。法的枠組みを考慮した上で、関係加盟国が自国
の市場に関して決定を下すことになる。
〇その他
GMP証明XX、XX、XX、およびXXの取消。不備に対処するための当該企業の行動計画に基づき、再査察が実施され
る(現時点では予定されていない)。再査察の結果が良好であれば、新しいGMP証明が発行され、このノンコンプライ
アンスステートメントは取り消される。
●追加コメント
影響が限定的であるため、電話会議は不要。
■Report No: MT/004NCR/2026■
マルタの規制当局が2026年9月15日にインドの製造業者を査察して得た情報から、この製造業者はGMPの要件に
準拠していないとみなされ、2026年10月16日にノンコンプライアンスレポートが発行された。
●コンプライアンス違反の性質
査察の結果、完全に洗浄された流動床コーティング(FBC)装置のエアプレナムの一部に液体と残留物の溜まりが
観察されたため、FBC 装置の汚染リスクに関連するクリティカルな不備が判明した。不備は、FBC 間で共通の設計
(重力排水を許さないプレナムの傾斜) と不十分な洗浄手順によるものだった。さらに、FBCの空調ユニットの給気
HEPAフィルタ前後の圧力差をリアルタイムで監視した結果、HEPAフィルタの完全性の不具合を検出できなかった。
メジャな発見事項は 11 件で、次の通りである:不十分な製造指図記録。プロセスのカバー範囲が不十分、再現性と
沈殿物の均一性の実証が不十分など、不十分なプロセスバリデーション。不完全な洗浄バリデーション。差圧の逸脱。
倉庫、サンプリング、および調剤の管理の不備。不十分なベンダの適格性評価。不適切な出発原材料の同一性試験、
賦形剤のリスクアセスメント、OOSの取り扱い、設備の適格性評価、害虫駆除。
●規制当局によりとられた/提案された措置
〇販売承認の取り消し
加盟国は、推奨されるノンコンプライアンスステートメントが発行されるまで、またはGMP証明によって変更される
まで、この施設を中間体の製造業者として記載した新規販売承認の開始または承認を行わないことを検討すべきで
ある。
〇供給の禁止
この不適合が解消されるまで、またはEU GMP証明によって変更されるまで、当該施設で製造された製品のロットは
EEA市場に出荷してはならない。
●追加コメント
この施設は現在有効なEU-GMP証明を一切取得していないため、この施設で製造された医薬品はEEA市場に流通
してはならない。したがって、この件に関して電話会議は提案されていない。
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今回確認した12件のノンコンプライアンレポート(2026.7~2026.10発行分)のうち、3件はインドの製薬会社に対する
もの、3件は中国の製薬会社に対するもので、やはりアジアの製薬会社に対する指摘が多かったです。ただ、それ以外
はヨーロッパの製薬会社に対するもので、しかも結構深刻なGMP違反だったのが印象的でした。
