PMDA(医薬品医療機器総合機構)から『人員不足問題の放置により、重大逸脱が発生した事例』に関するGMP指摘事例速報(オレンジレター)
が発行されました。
https://www.pmda.go.jp/files/000278245.pdf
・人出不足と過密な生産スケジュールで、記録のダブルチェック、ラインクリアランス、手順・記録類が不十分だった。
・自己点検で、手順書やデータ・インテグリティの不備、人員不足問題を探知していたが、改善の措置を講じていなかった。
・人員不足がマネジメントレビューにインプットされていなかった。
といった事例が確認されたようです。
製造現場で発生した逸脱を製造部門や品質部門に対する指摘で終わらせず、人員不足まで掘り下げているということは、現場の改善が期待でき
ないほどの人員不足状態だったということなのかもしれません。
不適合の原因究明と是正処置・予防処置の効果的な実施、現場の問題の経営陣への風通しのよいエスカレーション、経営陣による改善のための
投資等、いろいろ対応すべき事があるのがわかります。
ただ、原材料費・光熱費・人件費等の高騰、人出不足、薬価の引き下げ、受託価格競争の激化等の厳しい状況を考えると、経営陣(特に中小製薬
会社)に”将来を見据えた改善のための投資”を求めるのもなかなか酷なことのように思います。
業界全体で、多品種少量生産の見直し、システム化・自動化の推進による生産の効率化、そして、製薬業界の構造の見直しも必要な時期にきている
のかもしれません。
